開発エピソード

t2販売までの道のり 2012年6月、メディアに発表してから今日まで、断熱や湿気、遮音など、住宅の基本性能を測る実験を続けるとともに、アルミパネルの耐火構造認定の取得に時間を費やしてきました。都心部でも建設できるようにするためですが、構造壁ともなるアルミパネルで耐火認定を取得するなど前代未聞。いわば常識を打ち破るともいえる試みであり、トライ&エラーの連続でした。

建築の屋根・床・壁として使用する3種類のアルミパネルを開発し、屋根材は2015年6月に、床材は2015年12月に、壁材は2016年2月に耐火構造の国土交通大臣認定を取得することができました。長い時間がかかってしまいましたが、一方でこの時期を通して、t2に対する関心が急速に高まったと感じています。
質の高い空間への欲求や、居住に対して高額な負担を強いられたくない、ローンを組むなどして長期間にわたり精神的負担を強いられたくないという傾向が急速に高まりました。その欲求がエコロジーに対する強い志向とも相まって、小さな家が求められるのようになりました。
t2は、今、まさに時代が求めるプロダクトとして羽ばたこうとしています。

4年の開発期間を経て 2016年6月「t2」販売開始 □2012年6月13日 移設可能なアルミ製ミニマル居住ユニット「t2」の開発開始 □2015年6月29日 屋根材が、耐火構造の国土交通大臣認定を取得 □2015年12月4日 床材が、耐火構造の国土交通大臣認定を取得 □2016年2月2日 壁材が、耐火構造の国土交通大臣認定を取得
これによりt2を構成するアルミパネルすべて(壁材、屋根材、床材)が耐火構造の国土交通大臣認定を取得したことになり、都心部での建設が可能になる
□2016年6月1日 移設可能なアルミ製ミニマル居住ユニット「t2」の販売開始

Voice 01 発案者の声
代表取締役社長 石田 保夫

2002年にアルミが建築の構造材として認可されたことを受けてスタートしたecoms事業は、今年で14年目となりました。私がecoms事業で目指してきたのは「建築業界の構造改革」であり、その1つの回答がt2です。
t2の特徴の1つは、従来の建築と比べて圧倒的に工期が短いことです。通常の建設工事は天候や自然環境に左右され、土木・屋根・配管などさまざまな職人が入れ替わり立ち替わり作業を行いますので大変に時間が掛かります。しかし、t2は組立を工場で行い、現場では設置をするだけですので、最短3日で完成させることができます。

2つ目の特徴は、耐火構造の認定を取得していますので、都心部に建てることができるという点です。t2を用いることで、都心部における居住のあり方は、大きく変わっていくのではないかと考えています。
3つ目の特徴は、リユース可能なプロダクトだという点です。耐食性の高いアルミを用いているため、長期にわたって使用できることはもちろんのこと、トラックで運ぶことができますので、さまざまな用途で、さまざまな場所で使い続けることができるのです。
短工期、耐火構造、リユース、これらの特徴を持つt2が、建築業界に大きなブレークスルーをもたらすと自負しています。

「増やせる。減らせる。動かせる。」というt2のコンセプトが、現代人の生活に寄り添った住み方の1つとしてメディアに取り上げられるようになってきました。しかし、アルミハウスプロジェクトはこれで完結したわけではありません。ミニマルな居住スペースだけが、私たちの目指すアルミハウスではないのです。t2はアルミハウスという壮大なプロジェクトの1つの解であり、今後はミニマルだけではない、別の特性を持ったアルミハウスへのプランニング、ならびに研究・開発へとステージを進めていきます。「増やせる。減らせる。動かせる。」このコンセプトをさらに進化させ、世の中への普及を目指し、販売スタイルを確立していきます。